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Author:す~さん
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神田川デイズ   ~豊島 ミホ~

kanda.jpg


初豊島ミホ作品でした。

もちろん、「イマ」の大学生の生活を描いているんだけど、
すごく懐かしい感じがしました。

入学したての
緊張と不安。
友だちできるだろうか?とかサークル何に入ろうか?とか。
慣れてくれば
学校だるいなぁ~、休んじゃえ、とか
バイトに精出したり
恋愛に走ってみたり、
試験前にはあせって勉強して
できるだけ優の数を増やそうとして、
3年生くらいから就活して
自分の希望と現実にゲンナリして
それでも頑張っていこうと心に決めて・・・。

そんな4年間を思い出させてくれる作品でした。

ただ、どんな生活を送っていても
この作品に登場する人物たちはわりと輝いてるんだよね。
実際にはそうでなかったりもするんだけど・・・。

すごく爽やかな作品でした。

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小説こちら葛飾区亀有公園前派出所 

kochikame.jpg


コミック150巻を越える国民的漫画
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」
その漫画を舞台に7人のミステリー作家が
新しく描くこち亀の世界。

初読みの作家さんが多くてこんな感じなの?
まぁ登場人物が分からなくても
両さんやこち亀の登場人物が登場するだけで
俄然盛り上がります。
両さんを主役にすえているものもあれば、
大原部長と寺井(渋すぎる・・・)主役だったり。
ちょっと麗子ってこんな感じだったっけ?てなのもありましたけど、
総じてこち亀の世界観が失われていなくて
良かったです。

個人的には
東野圭吾の文学賞をコケにしたような作品がつぼに入りました。
様々な文学賞でなかなか賞を獲れなかった
東野さんの怨念?でしょうか。

短編なので
読みやすくてあっという間に読み終わります。
それぞれの作家の持つ筆致とキャラクター、
それがこち亀の世界観とうまい具合に融合してたなぁ~と
思います。

こち亀ファンもぜひ!!

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動物園の鳥   ~坂木 司~

zoo.jpg



引きこもり探偵シリーズ最終章

今作品では
鳥井をいじめ、人間不信に陥らせた張本人も出てくるし、
いつもに増して緊張感の溢れる作品でした。

しかし、今の鳥井にはそいつも敵ではなくなっていました。
やはり心のよりどころ、唯一絶対無比の坂木というよりどころがある
鳥井は坂木が取り乱さない限り、
取り乱すこともない。
そこまで深いつながりなんだよな。
相変わらずうざいと思ってしまうけど、
そこまで頼り頼られれば本望なのかも。
まぁ、自分は望まないけど。

この作品では一度出てきた登場人物が
その後もこの二人の周りにしっかり現れて
その後の関係も描かれているのが良かったです。
みんな自分の持つ傷やトラウマを少しずつ解消できて、
自分の道を歩いて行っている。
そこはすごく良いんです。

そして、最後坂木がとった行動も、
今まで読んできたからか、
よくやった坂木と初めてほめてあげたくなりました。
そしてその後の鳥井の行動にも、

やっぱり僕はこの二人のことが好きなのかもしれません。
きっと最初は
鳥井の態度に腹を立て、
でも、ちゃんと二人のことを認められるようになるんじゃないか、と。
偉そうですけど。

これで鳥井シリーズは最後ですが、
しばらくして
その後の鳥井と坂木の物語を読んでみたいと思います。

仔羊の巣   ~坂木 司~

kohituji.jpg


引きこもり探偵 鳥井真一シリーズ第2弾。

相変わらずの鳥井である。
やっぱり好きになれない。
坂木も好きになれない。
なのになぜこうも惹かれるのだろう?
分からない。

今シリーズは3編からなる連作短編集。
どの作品も
心にキズを抱え、
それを隠しながら毎日を生きている。
そしてちょっとした事件に巻き込まれ、
あるいはちょっとした事件を起こし、
鳥井と坂木に出会う。
その事件を解決した後、当事者はキズを克服していく。

どれも同じパターン。
坂木が事件を持ってきて、鳥井が解決。
引きこもりの鳥井を何とか外に出したいと思う坂木がとる行動が
色んな事件の解決を鳥井に頼むというもの。
それでいて坂木の心の中には
鳥井が他の人間と交わっていくことに一抹の寂しさと不安を感じている。

お互いがお互いの存在なくしては生きていけない、
そんな共依存の関係にある二人。
正直うざかったりする。
周りの人物に対しては逆に好印象を受けるだけに
この二人に対するうざいという気持ちは強烈に残ってしまう。
鳥井の周りの人間に対する言動。
それが彼の鎧なんだと理解することはできる。
でも、やはり人物設定にやりすぎな感が否めなくて・・・。

あ~俺ってすごく冷たい人間なんじゃないだろうか?そう思えてならなくなる。
でも、やはり鳥井は好きになれないし、坂木も好きになれない。
でも、この物語には興味を覚え、
この二人の行く末も気になってしまうのだから
不思議だ・・・。

本当は好きなんじゃないの?なんて声が聞こえてきそうです。

ミサコ、三十八歳   ~群 ようこ~

misako.jpg


ミサコは三十八歳。

あ、俺と同じ年だ。
そんなミサコは文芸誌の編集者。
副編集長として頑張っている。
2年前にマンションも買った。
同居人はマンションの入居日に拾ったネコのあーちゃん。
毎朝仕事に出かけるときに
ふと、これでよかったのか・・・と感じてしまう。
独身、
ちょっとか肩身が狭い。
だからといって結婚なんて、相手もいないし。

あ~~俺の女版ですか~?ってくらい。
まぁ、家は買ってないし、
副編集長なんて肩書きもない
たかだか主任クラスですが・・・。
もちろん、編集者ではありません。

でもなんとなくミサコさんの気持ちも分かるなぁ~。
男だって、結婚してないと
何かと既婚者にいいように使われたりするし。
このままで良いのか?なんて思いつつ、
仕事と家の往復で・・・。

寂しいぞ~。

だからといって結婚する気も起こらず。

男なので、微妙な女性の気持ちの機微なんか分からないけど、
なんとなく、
「そうだよな~」なんて
同意するところも多々ある。

群さんの作品は本当に読みやすい。
で、的を得た表現や描写が多くて、頭痛い(笑)

しかし、ミサコさん同様頑張らなくては!と思った独身男でした。

空を見上げる古い歌を口ずさむ   ~小路 幸也~

sorawo.jpg


恋愛ものかと思ったらミステリー?ファンタジー?

小学生の息子が「みんなの顔がのっぺらぼうに見える」と言い出した。
そのとき僕は20年前にいなくなった兄に連絡しなくては、と思った。
なぜなら兄がそう言ったからだ。
誰かが「のっぺらぼうに見える」と言ったら俺に連絡しろ、と。

その後、僕の家にやってきた兄は
彼が家を出た理由を語りはじめる。

兄は息子と同じように人の顔がのっぺらぼうに見えるのだった。
なぜ?
その理由を話し出す兄。
そして事実が明らかになっていく。

本当にファンタジーなんだけど、
ちょっとミステリー仕立てで
読んでいてかなり面白く感じられた。
それまで小路さんの作品は
『東京バンドワゴン』と『東京公園』しか読んでいなかったので
その作風の違いに驚きましたが、
でも、面白いものは面白いんですよね。

人の顔がのっぺらぼうに見える。
その背後に隠された事実。
微妙に展開が読めそうな感じもしますが、
最後まで一気に読めましたね。

ものすごく悲しい事実なのに、
淡々とした感じが、余計に静かな怖さ、を引き出しているような気がしました。

ほたる館物語(3)   ~あさのあつこ~

hotaru3.jpg


ほたる館の一子の年末から年始にかけてのお話。

今回は柳井くんがほたる館を手伝ったり、
ほたる館に行商に来る「山ばあさん」の話があったり、
おばあちゃんの初恋の話があったり、と盛りだくさんですが、
今回は特に
「戦争」について描かれています。
その「山ばあさん」の息子は戦争に出兵し遠い大陸で戦死した。
その息子に若かりしおばあちゃんは恋心を抱いていた。
「山ばあさん」は息子に「死なないで帰ってきてくれ」と言えず、
それを今の今まで悔やんでいる。
その話を聞いた一子たちは戦争について壁新聞を作ろうと決める。

「山ばあさん」の気持ちは実際に同じような体験をした人でないと
分からないだろう。
息子に本当は生きて帰ってきて欲しいのに、
国のために死んでこいといって送り出した「山ばあさん」
本当に戦死してしまった息子にあの世で合わす顔がないと
悔やむ「山ばあさん」
切ないです。
でもどんなに思ってもその当時「山ばあさん」と同じような経験をした人の
気持ちは本当のところ分かりません。
想像でしか思いを馳せることはできません。
しかし、そんな思いを持たせてくれたこの作品には感謝です。

戦争のことを調べようとした一子たちを冷たく追い返す
町の職員のお役所的な態度に
腹立ちを覚えます。
多分、これは実際にあることだろうな、と思ったりもして。

続きが気になる作品です。

地獄のババぬき   ~上甲 宣之~

hellbaba.jpg


前作『そのケータイはXXで』で奇跡の生還を果たした
しよりと愛子。
卒業旅行で東京へ向かう途中、バスジャックに!
そして今回も無事に生還できるのか!?

しよりと愛子はバスで東京へ向かう。
その途中、バスジャックに遭遇。
生き残るにはトランプのババ抜きで勝ち抜かなければならない。
相手は
ギャンブラー、霊能師、怪盗、脱走犯。
こんなやつら相手にしよりは、愛子は、そして弥生は勝ち残れるのか?

この物語、
結局主役は愛子なのでは?と思ってしまった。
自分の力で勝ち抜けようとする愛子や弥生と違って
他人の力を使って勝ち抜けようとするしより。
前作でも自分の力で殺人鬼を撃退した愛子と
誰かに助けてもらいながら生存したしより。
でも、きっと、応援したくなるのはしよりなんだろうな…。

さて、戦いの場での決着はなんとババ抜き。
しかし、このババ抜きほど置くが深いものはないと実感させられました。
ただのゲームじゃなく、
しっかりとした心理ゲームとして描かれていて、
なるほど、
こういうやり方もあるのか、と妙に感心してしまった、
プレイヤー同士の心理的な駆け引きも面白く、
たかがババ抜きと侮るなかれ、的な物語に引き込まれていきました。

最終的には、まぁ、みんな良かったね、って感じです。

脱走犯=殺人鬼西園寺レイカの存在が
ものすごく良かったですね。
愛子に対して前作以上に復讐心を持ち、
勝負に挑む姿に恐怖さえ覚えました。
こんな人、回りにいたら本当に怖いです。

かなり面白かったですよ。

あおい   ~西 加奈子~

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デビュー作。

「あおい」ってタイトルはどこから来たのか?
ってずっと想いつつ読み進めて
やっと最後に分かりました。
なるほどね。

彼女の描く女性はなんとなく同じ匂いがする。
すごくけだるそうで
人生は半分投げてるようで
でも実は根っこのところですごく悩んでて
一生懸命生きてていて、
だからかな、
嫌いになれない、そんな女性。

まぁ、現実にいたら・・・な気分にもなるだろうけど。

もう一作『サムのこと』も収録。
こちらも一見、イマドキの若者のしかもどちらかというと
「もっとしゃきっとせ~」って言いたくなるタイプの登場人物が多数。
しかし、やはり西加奈子さんの描く人物には
陰があり、傷を持ち、
でも一生懸命そのときを生きている感があって
決して悪くはないんだけど、
そろそろ違うキャラものも読んでみたいと思う今日この頃です。

TBさせていただいたブログ
しんちゃんの買い物帳

蹴りたい背中   ~綿矢 りさ~

keritai.jpg


芥川賞受賞

さすがにうなる。

特に事件が起きるわけでもなく、
本当に高校生の日常のワンシーンを淡々と描いている。
日常ってこんな感じだよね。
学校生活の描写もありがちな日常を
うまく描いている。

友だちと群れることが嫌いな主人公長谷川初実は
同じくクラスの中で浮いている「にな川」という男の子と
何故か親しくなってしまう。
モデルに夢中の「にな川」と友だちのいない初実。
同じキズを持つような二人は親しくなるが、
恋とは言えない、微妙な関係が始まっていく。

高校生の男女間の微妙な心の動きの描き方も非常にうまいと思う。
「インストール」よりも
はるかに良かった。

王国は星空の下   ~篠田 真由美~

oukoku.jpg


北斗学園中等部の3人が北斗学園の七不思議を解こうと活躍する物語。

最初は「う~ん、面白くなさそう」って印象だったんですが、
読み進めていくうちに
だんだん面白くなってきた。
中学生が中学生らしからぬ活躍で
贈賄事件や殺し屋との対決などを解決していく。
中学2年生にしては大人びた感が否めない
主人公の3人ではあるけれど、
その辺は大目に見てもいいくらいの内容でした。

今作では七不思議のまずは一つ目の謎解きで、
おそらく今後もこのシリーズは続くのであろう。


ただ、学園の設定がちょっと無理があるような気がして
もう少し現実味が欲しかったなぁ~。

そして、イラストが・・・
中学2年生には見えないし、
なんか怖いんですけど。
そこがもったいなかったな~。

漱石先生の事件簿   ~柳 広司~

souseki.jpg


訳あって英語の先生の家の書生となった僕。
その先生の家で起こるちょっとした事件を
僕が名探偵よろしく解決していく。

夏目漱石の『吾輩は猫である』をモチーフに
超変人の先生とその周りに集まる
これまた変わった人たちに振り回されながら
事件を解決していく。

『吾輩は猫である』
有名な作品でありながら
実は読んだことありません。
なので、この作品と『吾輩は猫である』の
共通点も何も分からず
読んでしまいました。
結果的にはそれが良かったのかな?とは思いますが・・・。

事件自体は大きくも複雑でもなく、
あっけなく解決されてしまうわけですが、
この作品はそんなミステリー調の作品として読むより
その先生の人となりを味わうことに
力点を置いたほうがいのではないかと思う。
確かにこの変人な先生とその周りに集う
同じような変人の方々との掛け合いは面白い。
謎解きはほんの味付け程度かな?なんて思ってしまうほどでした。

『吾輩は猫である』の先生もこんな感じなのでしょうか?
ちょっと読んでみようかな?という気にさせられましたね。

TBさせていただいたブログ
ひなたでゆるり
ナナメモ

ドアD   ~山田 悠介~

door.jpg


初山田悠介です

あ~なんていうか、
まぁ、時間つぶしにはちょうど良いかな(失礼)という感じです。

誰かを犠牲にしなければ先に進めない。
そこにあるのは、結局何なの?
自分を犠牲にしてでも愛する人を先に進めたい、
他の人が犠牲になっても自分は生き残りたい。
あなたならどっち?

展開が読めます。
そして最後は・・・
続きがあるの?
中途半端な終わり方です。

読みやすいです。かなり。
でもそれだけ。
後には何も残らなかった。

1作だけでは作家自体を評価できないので
もう1作くらいは読もうかな、と思うけど、
それさえも躊躇わさせてくれる作品でした。
この作品に関しては割りと評価低いので
別の作品から入ればよかったかな、と後悔してます。

インストール   ~綿矢 リサ~

snstall.jpg


文芸賞受賞作品。

高校生でこの文章。
すごいな、と思わざるをえません。

高校生だから描けたところもあるだろうし、
その女子高生独特のけだるさ、複雑さ、軽薄さ、焦燥感
そういったものが描けてると思う。
今読んでみて
さすがに今エロチャットはもうそんなにやってないだろうし、
たった数年前のことなのに、
もうすでに過去のものになっていることの方に驚きを隠せません。

でもな~
自分の持ち物を全部捨ててしまう、なんて
普通やらないよな。
やろうと思っても、
気分萎えるよな。
人物描写以外はちょっとリアリティにかけるかな?とは思った。

でも、先入観がなければわりと面白い作品だと思う。

一分間だけ   ~原田 マハ~

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ファッション誌『JoJo』で働く藍は、とあるきっかけでゴールデンリトリーバーのリラを飼うことにした。恋人で同居人のコピーライター、浩介とともに育てはじめたが、都心から郊外へ引っ越した途端、藍の生活は一変。いい仕事をすることが生き甲斐の藍は、仕事に忙殺されていくうちに、何を愛し、何に愛されているかを次第に見失っていく…。浩介が去り、残されたリラとの生活にも苦痛を感じ始めたころ、藍はリラが癌であると告知を受け、リラと闘病生活をはじめることになる。愛犬との出会いと別れを通じて「本当に大切なもの」に気づくまでを描いた、感動のヒューマンラブストーリー。

第1回日本ラブストーリー大賞受賞の原田マハが送る第2弾。
この作品もかなり良かったですよ。

今日買われなければ殺処分になってしまう
ゴールデンリトリーバーのリラとの出会いから
その愛するリラの死までを描いた作品。
もちろん、メインは最近の話なんだけど、
出会いの部分から泣けてくる。
その後、リラのために都心から郊外へ引っ越し、
通勤に時間がかかるようになり、
仕事にも無理がかかるようになる。
ささくれ立ちそうになる藍。
追い討ちをかけるように恋人の浩介が去っていく。
リラさえいなければ、と思う藍の気持ちが痛い。
もしリラがいなければ、仕事もバリバリできるし、
新しい恋のチャンスもあるだろうし、
「いっそ死んでくれたら、いなくなってくれれば」と
考えてしまう藍の心も良く分かる。

しかし、そのリラが病に倒れたとき、本当に自分にとって
愛すべきものは何なのか、大事なものは何なのか、悟る藍。
そしてリラのために仕事もセーブし、リラ中心の生活を始める。
この辺からもう涙がにじみます。

最後は本当に泣きそうになるくらい、
藍の気持ちが痛いくらいに伝わってきて
やばかったですね。

登場人物がちょっと優しすぎるかな?って言う感は否めません。
鬼編集長も実はいい人だったり、
編集部の面々もなんだかんだ言いながら優しい。
別れた浩介やその新しい恋人である友里もどこまでもいい人。
そこがちょっと不満って言えば不満ですが、
全体的に雰囲気が良くて、すごく読みやすかった。

そして最後に、やっぱり一人で犬を飼うのは大変だ・・・、と
思い知らされました。
飼い主の都合だけではなく
飼われる動物の身にもなってあげないと
動物を飼うことは難しいと感じました。

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ナナメモ
まったり読書日記

窓の灯   ~青山 七恵~

mado.jpg


あまり頭の中に入ってこない文章の羅列のような、
そんな印象。
面白いか?と聞かれれば
面白くないよ、と答えてしまいそうな、そんな印象。

ミカドという女性に拾われて?
彼女の喫茶店を手伝い、
彼女の家の一部屋を与えられるまりも。
その部屋の窓から見える若い男の部屋。
その若い男の部屋に来る女。
そして帝の周りに集まる男たち。
どれも魅力的な人物ではなく
印象が薄い。
まりものミカドに対する憧れと嫉妬。
そこもさらっと描かれているようで印象が薄い。

全体的に「だからどうした?」感で一杯で
読んでて辛かった。

守護天使   ~上村 佑~

shugo.jpg



冴えない50男が恋した相手は名門女子校に通う女子高生。
彼女のために守護天使になろうとした矢先、
彼女を魔の手が襲う。

第2回ラブストーリー大賞受賞作品。
この作品をラブストーリーと呼ぶのかどうか、
いささか腑に落ちない点もあるけれど、
確かにチビハゲデブの3拍子そろった中年男が
恋をしているんだから
ラブストーリーなんだろう。

ただそんな憂いを吹き飛ばしてしまうかのような
面白さである。

もちろんその故意が成就したのかどうかは読んでもらえばいいのだけれど
この中年男の中では立派に成就しているし
おそらくはバラバラだった中年男の家庭も
この件を通して上手くいってるんじゃないかと
思わせるラストで、良かった。

一気読みさせるだけの面白さがあり、
グイグイッと物語の中へ引き込ませるだけの
力があるように思えた。
今後の活躍が楽しみな作家のデビューである。

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しんちゃんの買い物帳
ほんだらけ
待ち合わせは本屋さんで
ナナメモ

素敵   ~大道 珠貴~

suteki.jpg


相変わらずの博多弁にはぐっときますが、
これは福岡以外の人が読んでも
あまり意味が通じないんじゃないかと不安になります。
そういう自分も福岡ではないので
時々これはどういう意味だろう?なんて思いつつ読みました。

本当の敵はすぐ近くにいる、そんなフレーズが
まさしくその通りだと思わせてくれる短編集です。

登場人物のすべてが一癖も二癖もあり、
まともには見えないんだけど、
良く考えたら
今の世の中、こんな人のほうが多いんじゃないか、と。
自分はまともだと思ってる人こそ
危ないんじゃないか。
そんな思いを起こさせてくれる短編集でした。

しかし、やはり読みづらい。
博多弁での会話も、ストーリーも。

疲れました。

ハラダ発ライ麦畑経由ニューヨーク行   ~原田 宗典~

haradahatu.jpg


原田さんの作品はほとんど読んでいますが、これは未読で
しかも出版されていることにも気付きませんでした。
だいぶ前の作品ですが・・・。

原田さんがニューヨークに行ったときの話しを
エッセイにまとめています。
ただ、モチーフになるのが『ライ麦畑でつかまえて』
その主人公であるコールフィールド君に当てた私信というか
モノローグから始まりますが、
中身はいつもの爆笑エッセイでした。

最後には追記として
彼がそのときに感じていたことをまとめてあり、
なかなか共感できる部分も多く、
1冊で2度おいしい内容になってます。

なかなか新作が出ませんが、
ファンとしてはいつまでも待ちますよ!!



素晴らしい一日   ~平 安寿子~

subarashii.jpg


軽いノリで一気読みできる作品でした。

いろんな意味で素晴らしい一日になるように
毎日生きていかないとな~。

色んな思いで生きている人を
明るいタッチで描ききっていて好感が持てます。
平さんの作品は
ちょっと男がだらしなかったりすることが多いんだけど、
そこがまたかわいいところなの、って言ってもらってる気がして
好きです(笑)

どの作品もすっきり爽やかに終われるものでした。

青空の卵   ~坂木 司~

aozora.jpg


ミステリーはミステリーだけど、
殺人などを扱っていないためか、比較的気分よく読める。
まぁ、語り手である坂木と探偵役の鳥井。
引きこもりになってしまった鳥井を何とか外に出そうとする坂木。
しかし、外に出して事件に遭遇し、その事件に関わった人と接することで
少しずつ外界と触れることになる鳥井に対して複雑な心境の坂木。
この二人を中心に話しは展開していきますが、
この二人の関係が微妙っちゃ~微妙で。

鳥井が引きこもりになった原因は2つ。
母親の不在とイジメ。
そこに鳥井の存在に惹かれていた坂木が手を差し伸べたところから
二人の関係が続いていく。
二人の関係は単なる友人という枠を超え、
どちらにもなくてはならない存在。
そう、たとえば、親子・・・のような、
でもその関係に読んでいるうちにちょっとだけ違和感が。
共存というよりどちらもお互いに依存しあっている
そんな関係がちょっとだけ痛いなぁ~と。

話自体は日常のミステリーの類なので、
読んでいて肩も凝らないし、
読みやすいとは思う。
連作短編集になっているが、
途中出てくる事件の中心人物たちも、その後も顔を出しているし、
その点では良かったかな。

優しさの押し売り的な話もあるけれど、
でも優しさだけじゃダメなんだよね、とも気付かされる話が多くて
好印象でした。

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愛妻日記   ~重松 清~

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え~っと、エロいです。
重松さんが描く夫婦の性愛。
ただ、不倫とかそんなものではなくて、本当に夫婦間の性のお話。
妻に抱く夫の異常なほどの性愛。
綺麗さを想像してたらいけません。
これはまさしくエロです。
官能小説です。
もちろん、重松さんなのでそこまで激しくはないと思いますが、
でも、あの重松さんが・・・って思うと
これはこれで面白かったりもします。

ただ、この夫婦間のセックスが
あまりにもアブノーマルだったりして・・・。
夫が妻に対して持つ性欲、情欲の深さを
思い知らされました。

でも逆にこれはこれで幸せなのかも・・・とも思います。
だって夫婦なんだもの。
誰にも後ろ指さされるような関係ではないんだもの。
純粋なんだもの(?)
そう思って読むとこれはこれでよいのでは・・・。

ただ、これも重松的夫婦愛を描いた作品だと思って読み始めると
痛い目に合うかも知れませんね。

ほんだらけ

美晴さんランナウェイ   ~山本 幸久~

miharusan.jpg


山本幸久さん待望の新刊です。

世宇子には叔母さんがいる。
美晴さんという。
27歳の美女ながら、やることなすことがどうもうまくない。
母親の葬式にはぶらっと京都奈良まで出かけ、
何かあるとすぐにその場から逃げ出してしまう。
男からもそう。
でも、美晴さんは言う。
「逃げてるんじゃないの。追いかけてるの。」

美晴さんは何を追いかけているのか。
多分それは本当の自分。
自分の思いのままに生きる本当の自分。
それなんじゃないだろうか、と最後まで読んで感じた。

最後は愛する人と結婚する美晴さんだけど、
その行動の無鉄砲さには笑いが出てきます。
でも、その一つ一つの行動には、彼女なりの意味があって
なかなか他の人には理解できないんだけど、
それをすることで自分を保ててるんじゃないかと
そう感じられた。

周りの人も語り手である世宇子をはじめ
その家族、美晴さんの結婚相手、いとこである自由。
美晴さんに振り回されながら
でもなんとなく楽しく過ごせている。
そんな毎日が妙にいとおしく感じられるから不思議だ。

久しぶりの山本さんの作品だったけれど、
この作品もハートウォーミングな作品でした。

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カカオ80%の夏   ~永井 するみ~

kakao.jpg


ミステリーYA!シリーズ3作目に挑戦です。
3作目にしてようやく好みの作品に出会ったという感じです。
これは面白い。

凪は高校2年生。
クラスメートの雪絵に付き添って彼女の洋服を買いに行く。
数日後、その雪絵が書置きを残して行方不明になる。
凪は雪絵を探すが、
その背後にあるものは・・・。

いやぁ~爽快でした。
もちろん事件が絡み、危ない目にあったりもするんだけど、
凪の活躍に拍手喝采です。
一気に読ませてくれる作品でした。

話の展開にも無理もなく、
現実にもありそうな、話でした。
一人だと思っていた凪が事件を通して
友人を見つけていく。
そして、その過程において自分が一人では何もできない
その無力感を感じ、
友人を得ることでまたひとつ大人の階段を上っていく様子が
きちんと描かれていて、ものすごく良かった。

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