
同じ団地の隣家に住む風変わりな女の子の世話を押しつけられた男と彼女との、ひと晩の交感を描いた「タンノイのエジンバラ」。
3人姉弟と義理の母親との確執を描いた「夜のあぐら」。
半年前に結婚した主人公と妻、半年前に離婚した主人公の姉の3人組によるバルセロナ観光の物語「バルセロナの印象」。
パチンコ屋の景品係としてアルバイトをする主人公女性のバイト仲間との日常にスポットを当てた「三十歳」。
この4編からなる短編集である。
なんていうか、主人公の不安定さを描かせたら
上手いなぁ〜という印象。
どの主人公も周りから見たら、いい加減に生きていそうで
真摯な姿勢というものが見えない。
しかし、それは印象であって
実際には悩み苦しみもがきながら
日々を生き抜いているという姿も垣間見られる。
不安定さの上にしっかりとした自我を持ちつつ
「これでもいいんだ」なんていう力強さを感じさせてくれる。
まぁ、一見本当に「ちゃんとしろよ!」って言いたくはなる姿なんだけどれど。