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Author:す~さん
最近では本を読む時間が増え、
映画を見る時間が減少。
ブログも色々やってるのに
メインはここ。
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あなたがここにいて欲しい   ~中村 航~

wishyou.jpg


小田原城と象。
なんとなくミスマッチな気もしないでもないけれど、
でもずっとその風景を見ているとそれが自然になる。
吉田君と舞子さん
吉田君と又野君。
一緒にいて自然な関係、
すごく落ち着ける居場所が、そこにある。
そんな感じが良く出ていて
読後感もあたたかでした。

まぁ、自分の中では
表題作よりも
「ハミングライフ」の方がお気に入りですけど。
運命の人との出会い、
こんな出会い方もいいなぁ~。
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ぽろぽろドール   ~豊島 ミホ~

poroporo.jpg


人形にまつわる短編集。
う~ん、これはちょっとなぁ~。
話自体は面白くないわけではないんだけど、
人形がテーマだと
なんだか、おどろおどろしい雰囲気になってしまうような
気がするんだよね。

なので
読んでいても
なんか後ろが気になるって言うか・・・(笑)

全編人形だったのが
やっぱり怖かったです。

東京・地震・たんぽぽ   ~豊島 ミホ~  

Tokyoearthquake.jpg


5月のある日、東京を震度6強の地震が襲う。
地震の直前・直後から数ヵ月後まで
その地震に人生を狂わされた人々の苦しさ、哀しさ、辛さ、そして希望。
短編の中に様々な想いをちりばめた珠玉の作品集。

どの話も非常に重い。
もちろん地震後の話をしているわけだから
暗く、そして重くなるのも当然だ。
その中に何らかの希望を見つけられれば
まだ救われるが・・・。
ほとんどの話がまだそこまで行き着かなくて
自分のおかれている立場に呆然と立ちすくしている。
いざと言うときの人の脆さ、弱さ、醜さ、そんなものを
まざまざと見せられたような気がする。

きれいごとは言わない。
同じような立場になったら
この作品に出てくる人間のようになってしまうかもしれない。
それでも少しでも希望を持ちながら
生きていかないといけないんだろう。
そして生きて行くんだろう。


過去からの手紙   ~岸田 るり子~

kako.jpg


ミステリーYAシリーズも20作品目に入りました。
すげぇ~な~。
でもまだまだ追いついてません。
後発売中なのは3作品。
頑張ります。

1週間の沖縄合宿・・・修学旅行とは違うらしい。
そんなものがあるのがうらやましい。
その合宿から帰ってくると、母親が手紙を残して姿を消していた。
腐ってもいないのに捨てられたシチュー用の肉。
残された手紙。
何より不思議なのは発見された母親が記憶喪失になっていたことだ。
何故母は家を出て、山の中で事故に遭い、記憶を失ってしまったのか。
母親にいったい何が起こったのか?
純二はクラスメートと真相解明に挑む。

そんな話。
京都を舞台にしているけれど、
地名だけな感じで
モリミーやマキメとはまったく違う。
まぁ、京都を売りにしている作品ではないから当たり前なんだけど。

幽霊も出てきて
透視をしたりするんだけど、
いささか物足りない。
すごく中途半端な感じで
別に登場させる必要もなかったのではないかと思うんだけど・・・。

話の展開も、
あちゃ~、そう来たのか、と言う感じで
ひねりがないと言うか、
なんかあまり面白いとは思える作品ではなかった。

ここのところ面白い作品が続いていたミステリーYA!シリーズだけど、
連続して消化不良の作品を手にしてしまったなぁ~・・・・。

悪夢の観覧車   ~木下 半太~

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悪夢シリーズといっていいんでしょうか・・・。

ゴールデンウィーク真っ只中の遊園地。
その観覧車を舞台に誘拐事件が起こる。
人質はもぐりの医者ニーナ。
しかし、観覧車に乗った人全ての命もかかっている。
誘拐事件は無事解決するのだろうか!?

先日『悪夢のエレベーター』を読んだばかりだけれど
この作品もめちゃくちゃ面白い。
誘拐の動機が非常に切なく哀しい。
その誘拐犯を助ける人たちの思いもまた切ない。

が、
ただそれだけではない。
観覧車にたまたま乗り合わせた乗客たちの
それぞれの事情。
その一つ一つが実は巧妙に繋がっている。
徐々に明かされる事実に
「なるほど~、そうだったのか!」と驚かされる。

面白くて一気読みしてしまいます。
悪夢シリーズ、これはかなりの傑作だと思いますよ。

犬と私の10の約束   ~サイトウアカリ~

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映画化された作品。
映画は見ていないけど、
犬好きなので、手に取った作品です。

作者と登場人物同姓同名だったので
実話か!と思い読んでましたが・・・。

母を亡くし、仕事で忙しい父との生活に
どこからともなく現れたラブラドール・レトリーバーの子犬。
母親の座っていた座布団にちょこんと座り、動かない。

警察に連れて行くが、飼い主が見つからなければ殺処分になることを聞いた
犬嫌いの父親がその犬を飼うことを決めた。

それからあかりの生活は、その子犬ソックスとの生活になった。

犬を飼うときの10の約束。
母親は9個までしか伝えていなかった。
最後の10個目の約束は
物語の最後の最後に明らかにされる。

後半は涙なしでは読めませんでした。
動物を飼うときにはやはり相当の覚悟が必要です。
飼ってた犬との悲しい別れは何度も経験したけれど、
こんな話を読むと
悲しいかったことを忘れてやっぱり飼いたいと思ってしまいます。


ブランクー空白に棲むもの   ~倉阪 鬼一郎~

blank.jpg


ミステリーYAシリーズ19作品目。

白く光ものが、ゆっくり揺れている…。それに気づいたときには、もう遅い。
体がいびつに揺れ、髪の毛が真っ白になり、やにわに頭部が爆発する。

久々のホラー作品。
あるマッドサイエンティストが仕掛ける世界・世間への復讐を
特殊な能力を持つ探偵と将棋少年が食い止める。

途中まではものすごく面白く読めた。
犯人は分かっているので
あとはどうやって事件を食い止めるか、
その謎解きが非常に重要になってくるだろうと
なかばワクワクしながら読んだのに、
その謎解きは
読者を置いてけぼりにしていくような内容でした。

いや、自分だけが置いてけぼりにされたのかもしれませんけど・・・

万人に分かるような内容ではなかったような気がする。
途中までは本当に面白くて
またまたミステリーYAシリーズでも高得点の作品化、と思ったんですけど
最後の謎解きで
一気に評価が下がってしまいました。
う~ん、もったいないな。


しゃべれどもしゃべれども   ~佐藤 多佳子~

shaberedomo.jpg


今年度のNHK放送コンテスト朗読部門の課題作の一つ。
必要に迫られて読んだんですけど、
これはかなり面白かったですね。
噺家の話だからか、
テンポもよく、さくさくっという感じで読めました。

主人公である三つ葉を始め
それぞれコミュニケーション能力に問題を抱えた
三つ葉の落語教室(?)の4人の生徒たち。
どの人物も何だか素直じゃない感じがするんだけど、
何だか憎めない。
そんな感じなので、みんな好きになってしまう。
少しずつ
「頑張れよ」って声をかけたくなるくらい愛しく感じられた。

でも一番いいなぁ~と思ったのは
三つ葉と祖母との関係かな。
湿っぽくならず二人暮らしをお互い好きなように生きながら
でもどっかでお互いのことをしっかり考えているってところが垣間見られて
何とも言えずほっかりとした気分になりました。



悪夢のエレベーター   ~木下 半太~

akumuelevator.jpg


読み出したら止まらない、
そんな言葉に騙されてなるもんか!と思いつつ
読んだんだけど、
本当に止まらなかった。
一気読みで3時間。

一つの出来事を2人の視点から眺めてみたり、
その出来事の後に起こる事件と
その事件の顛末。

そう来たか、と思ったらまた裏をかかれ
最後にようやく「なるほど」と合点がいく。
最後まで読んでようやく全ての謎が解ける。
笑えるところもあり、なかなか面白い。

本当に他の人にも読んで欲しい1冊だな。

12歳たちの伝説5   ~後藤 竜二~

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いよいよ最終巻です。
今回は沢木悠太を中心に物語りは進んでいきます。

夏の学校はエアコンもないし、
冷たい水も飲めない。
そんな中飼育小屋の近くにある水道の水が冷たいことを
発見した悠太たちはその事実を6年1組で発表する。
それを知った児童たちは一目散に水道まで走って行くが・・・

それを見咎めた教師の一人に水道の蛇口を取られてしまう。

水を飲めないという事実と
水道が使えないと飼育小屋にいるニワトリが死んでしまかも知れないという不安で
児童たちは焦りを募らせていく・・・。

ここに出てくる教師のひどいこと。
いくらなんでもここまでは現役の教師はしないと思うけど。
少なくとも今の教師は。
担任である教師だけが何とかしようとするものの・・・。

学校ってやっぱりチームワークなわけです。
誰か一人でも和を乱そうものなら
それが児童生徒に跳ね返るので、めったなことは出来ません。
そんな中、生徒のことを第1に考えているゴリちゃん先生は
読んでいて危なかっしさはあるものの好感が持てます。

相変わらずここに出てくる小学生たちは
不安定な中にいます。
それを物語の中だけだと思わずに
現実でもそうなんだ、と言うことを、多くの人に知ってもらいたいと
改めて思いました。


12歳たちの伝説4   ~後藤 竜二~

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第3巻でほぼ一人語りだった海口草平を軸に
第4巻も進みます。

運動会の騎馬戦で大失態を犯した草平は
知らぬ間にサッカー大会の実行委員に選ばれてしまう。
いやいやながら引き受けた草平だが、
少しずつ大会に向けて準備をしていくうちに
クラスの仲間たちの本当の思いに気付いて行く。

そして自分も少しずつ成長して行く実感を感じるのである。

第4巻にもなるとそろそろ落ち着いてくるのかと思いきや
相変わらずのパニック学級、6年1組。
それでも少しずつ暮らすの和みたいなものが作れている様子が見える。
誰もがこのままじゃいけないと思いつつ
でも、どうにも出来ない、そんなクラスが
本当に少しずつ、少しずつ
他の人のことも気にかけ、
自分の思いをきちんと伝え
一つのクラスになりつつある。

子どもって日々成長して行くもの。
失敗を繰り返しながら
その失敗を糧にして成長して行くもの。
当たり前のことを
我々大人は忘れてしまっているんじゃないか、と
反省しきりの読後感でした。


#9   ~原田 マハ~

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20××年、東京・上海を舞台に繰り広げられる大人の純愛!
歳も国籍も立場も、何もかもがまるで違う2人の愛が共鳴し合ったとき、そ
れは音もなく壊れ始めた…
真紅が、ふと立ち寄ったジュエリーショップで出会った男“王剣”。
まるで運命の糸に導かれるように、真紅は男の影を追い上海へと旅立つ。
そしてたどりついた洋館、緑葉西路に佇む「#9」。そこから真紅の運命の日々が始まった…。

原田さんの新作。キュレーターである原田さんらしく
美術芸術作品の買い付けをする女性を主人公に据えている。

#9は洋館の名前だけではなく
他にも真紅にとって大切な意味を持つ数字になるんだけど、
この#9と言う数字の使い方が上手いなぁ~と。

上海の様子やそこに住む人の姿。
急成長著しい中国の姿もよく分かるし。

真紅の気持ちが王剣から別の男性に向かうその気持ちの揺れ。
周りの人間の気持ち。
心理描写もすごく自然で読んでいてす~っと入り込めました。

これまで4作品出している原田さんですが、
それぞれの作品がまったく違う作品で
どの作品も楽しめます。
次の作品がまた楽しみになりました。

TBさせていただいたブログ
ナナメモ

ぎぶそん   ~伊藤 たかみ~

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ガンズのデビュー。
昭和天皇の崩御。
昭和から平成へ。
そんな時代の中学生のバンドにかける熱い青春物語。
もちろん、恋も友情も。
ベタな話しだけど、なんか、いいな~。

伊藤さん、
やっぱりこんな話のほうがいいなぁ~。
単純に思った。

ガクにかけるにマロにリリィ。
同じ時代をほんのちょっとかすって生きた自分には
なんかこの「時代」が一番
輝いていたような気がする。

何かに打ち込める姿はやっぱり見ていて
清々しいですね。

ぼく、オタリーマン。3   ~よしたに~

ota3.jpg


早くも3作目になりましたオタリーマン。
相変わらずのよしたにくんは
今日も元気に仕事にヲタに恋愛に・・・(これはないけど・・・)ばく進中。

本人はオタクじゃないよ~といいつつも
その生態はやっぱりオタク。
だけど、それが悪いわけじゃないよ。
ただ筋金入りのオタクとはまた一線を画すんだろうけど。

ネタ切れ感もあるんだけど、
途中途中の中編作品はなかなか悲哀を感じられてよかった。

正直、この手の作品はネタが切れたら終わりかな、とも思う。
日常はそう変化に富んでいるわけではないし、
毎日ルーティンワークに追われ続けていたら
ネタ探しも大変だろうな、と。
だからといって突撃レポートみたいなことまでしなくてもな~。
仕事休んでまでも・・・。
必死感が漂いつつも
まぁ、まだ許せる範囲だけど。

決して嫌いではないので
じっくり時間をかけて良い作品(?)を生み出してもらわないと。

燃えるサバンナ   ~澤見 彰~

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ミステリーYAシリーズ18作品目

これまでの作品とは違った感じの作品でした。
アフリカを舞台に
呪われた名前を持つ女性戦士が
自らの運命を乗り越えようと
伝説の赤毛のライオンを倒そうとする物語。

シバは呪われた名前を持つマサイの女性戦士。
村の最高権力者、大呪術師の孫でありながら
夢見の能力を持ち、
その大呪術師からも疎まれていた。
干ばつで村の移動をせねばならなくなったとき
シバは祖父である大呪術師の占いに真っ向から反対し、
伝説の赤毛のライオンを倒し、
雨を降らせるべく、村を後にする。

これまでと違う感じの作品だったので
正直、最後まで読めるかなぁ?と不安でしたけど、
読み始めると以外に読みやすく
最後まで一気に読むことが出来た。

部族の中でのけ者、忌み者にされている主人公シバの哀しさや
好きな女性を一人旅立たせてしまったことを悔やむチャパ老の哀しさ。
物語り全体がどうしようもなく切なく悲しみに満ち溢れているのだけど
不思議と嫌な感じはしなかった。
特にシバの覚悟のようなものが
物語の芯にしっかりあったからではないかと思う。

同じような境遇のチャパ老との掛け合いもおかしく、
この作品もなかなか面白かった。

12歳たちの伝説3   ~後藤 竜二~

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今作はほとんど一人の児童、海口草平、による一人語り。

GW明けのクラスは再びパニック学級に戻っていた。
苛められているわけではないけれど、
3人しかいない班の中で、自分ひとりがちょっかいを出される。
小さい頃からずっと仲良しで
親友だ、なんて思っているけれど・・・。

そんな二人の友人を題材にしたクラス新聞が発行される。
その記事を読んだ一人が大暴れして
教室を飛び出してしまう。
その友人から飛び出た言葉。
その言葉に傷つきながらも
少しだけお互いの本音を話す。

少しだけまた距離が縮まったがする。

子どもはやっぱり時に残酷で、時に自分勝手である。
だからこそ、子どもなんだと思う。
妙に世「間が分かってます」、と醒めた目で見るような子どもも
不幸だとは思うけど、
子どもをそんな風にしていくのはやっぱり我々大人の責任だと思う。
親だけではなくて、
教師もそうだし、
周囲の人間の、もっと子どもに気を配ってあげなくては、と改めて思う。

12歳たちの伝説2   ~後藤 竜二~

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前作とは語り手が全て変わって
BARA2班のメンバー中心に話が進んで行く。
その中に前作での語り手たちも登場するわけだが、
語り手が違えば
一人ひとりの生徒の印象もだいぶ変わってくる。

この班のメンバーは全員、
何かしらからかわれたり、イジメに近い仕打ちを受けながら
学校に通っている。
その中で芽生えてくる班員同士の連帯感、のようなものに救われる。

しかし子どもは残酷だ。
この中にあっても
一歩外に出てしまえば
また苛めたり、からかったり、加害者の立場になってしまう子もいる。
その危うさも描かれている。

どこの世界にもあることだけれど、
小学校という場所での出来事だけに
余計、怖い気がする。

彼ら彼女たちを救うことは出来るのだろうか。
現時の問題としても重く受け止めなければならない、
物語だと思う。

床下仙人   ~原 宏一~

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シュールですよね。
仕事にかまけているうちに
床下に入り込んだ仙人の様な男に
家も家族も乗っ取られてしまう男の話。

会社を倒産させられた男が復讐のために
その会社に社員としてもぐりこみ
専務の追い落としを図る。

男社会にうんざりした女性たちが
男社会に反旗を翻すも・・・
仲間割れから大変なことに。

派遣社員あらぬ派遣社長に振り回され
結局自分も派遣の身に。
ありとあらゆる会社が全て派遣社員たちで埋め尽くされ・・・
そんな現実を何とか変えようと決意する。

仕事もリストラされ、家族からも見放された中年男が
靴磨きの女の子と
擬似家族を演じる。

どの話も現代生活や現代社会を風刺した感じの話で
ところどころユーモアも交えているけれど、
振り返るとやっぱりシュールな感じで
どことなく薄ら寒さも感じてしまう作品でした。

12歳たちの伝説1   ~後藤 竜二~

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小学5年生時に学級崩壊してしまったクラス。
小学6年生に上がっても
一向に治まる気配もない。
そんなクラスの担任になったのは
まだ若い女の先生。
一見頼りなさげに見えるこの先生が
実は、本当に頼りないんだけど、
逆に生徒たちの心を少しずつ解して行く。

物語はそのクラスの何名かが
自分の思いを語る、そんな形式で進んでいく。
その子どもたちが、どう変化して行くのか、楽しみである。

小学生の学級崩壊の話は今ではどこでも耳にする。
その原因はどこにあるのか?
色んな人が色んなことを言っているけれど、
現場に立つ人間も
悩んでしまうほどくらい複雑な背景があるのに、
現場に立ったこともないような評論家の方々が
口にする言葉には本当に苛立ちを隠せない自分がいます。

この物語では少しずつ明るい兆しが見えてくる。
それが本当に明るい結末になることを
期待して続編を読み進めていきたいと思う。

母恋旅烏   ~荻原 浩~

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旅芸人だった花菱清太郎は自分の劇団を作り独立するが、
その後廃業。廃業後は様々な仕事を興すものの全て失敗に終わる。
借金を抱えた清太郎は
元の劇団の団長に借金を申し込みに行くが
結局その息子の劇団の座員として
大衆演劇に復帰する。

この物語は
そんな清太郎だけの物語ではなく、
そんな清太郎を夫に持った、父に持った家族の物語である。

それぞれの視点で物語が進んで行くのだけれど、
それぞれの想いがしっかりと描かれている。
家を出る子どもたちもいるけれど
それでも最後はしっかりと清太郎の下で
舞台に立ってたりする。
蛙の子どもは蛙ということわざを地で行く物語だった。

ところどころにユーモアを交えながら
物語は進む。
最後は切ない終わりかただなぁ~と思うんだけれど、
きっと元の鞘に収まるんじゃないかという気もする。

どのキャラもすごく生き生きと描かれている。
どんなに腐っていたりマイナス思考に突き動かされている子どもたちでも
その姿は生き生きとしているように思えた。

私の結婚に関する予言38   ~吉川 英梨~

yogen38.jpg


一見表紙から判断すると戦う看護師?の話のような・・・

日本ラブストーリー大賞エンタテイメント特別賞受賞。
って言うか、毎回大賞以外に色んな賞を新しく作りますね。
まぁいいけど。

ジャングルに一人取り残された里香。
その里香を助けてくれた謎の男リュウ。
二人はあっという間に恋に落ちる。
二人で聞いた占いで里香の結婚に関するキーワードは「29で結婚」、「38」という数字。
変な生き物。
29歳になった里香はこの「38」という数字と変な生き物に振りまわれながら
結婚相手を求め続ける。
リュウも38歳。しかし妻持ち。
次々と出てくる38に関する男たち。
その男たちに気を奪われながら、裏切られながら
本当の相手を求めて行く。

その間に企業買収に巻き込まれ、
きたの工作員に拉致され、
殺人事件に巻き込まれ、
破綻な日々を送る里香に幸せな日々は訪れるのか!?

そんな話ですが、
さすが、バラエティに富んだ「日本ラブストーリー大賞」です。
「守護天使」に通じるような純粋なラブストーリーじゃないかもしれないけれど
れっきとしたラブストーリーになってます。
恋愛だけではなく、
「介護」に関する話題もあり、
イロイロと日本の介護についても考えさせられるラブストーリーでした。
尊厳死や安楽死についてもちょこっと触れられてあり、
少子高齢化の道を走り続ける今後の日本についても辛らつな言葉があったり、
ただのラブストーリーではないですよ。

あっという間に一気読み。
それが苦にならないほどの面白さでした。
ただ面白いだけではなく、
切なくなり、考えさせられたり、
何故にこの作品が大賞ではなかったのか?不思議です。
大賞の『埋もれる』は買ってますが、未読。
こちらも読まなくては。

ありがとう、ごめんね、そしてさようなら   ~重松 清~

thankyou1.jpg


あるラジオ番組に寄せられた
家族への想いをこめた手紙。
それを重松さんが選び、ちょっとずつコメントをつけている。

家族への想い。
誰もが持っているものだけど、
人それぞれもちろん違う。

その想いが何だか切なくて、そして温かい。

家族一人ひとりに
想いを込めて
「ありがとう」と言いたくなりました。


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