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Author:す~さん
最近では本を読む時間が増え、
映画を見る時間が減少。
ブログも色々やってるのに
メインはここ。
どうか見てやってください。
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石ころ少年とカケラ   ~姜 規仁~

ishikoro.jpg

石ころの少年が欠けてなくなってしまった
自分のカケラを探すたびに出かける。
そして自分のカケラを見つけた少年は・・・。

今年最後の本は絵本、というか、童話というか。
絵本というにはページ数がちょっと多いかな。
なので、童話といった方がいいかも。

カケラを探す少年は
現代の人間を象徴している感じがする。
いつも何かを探しながら
見つけられずに、それでも探し求めていく。
少年の姿を通して、今の自分を振り返ることが出来る、
そんな物語です。

そこで、大事なものは何か?
各人に問いかけて、自分なりの答えを探して欲しい、
そんなメッセージも受け取れそうです。
まぁ、自分の感じたことですけど。

すごく読みやすくて、
大人にも子どもにも何かを残してくれる作品でした。

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みじかい眠りにつく前に   ~アンソロジー~

shortnight.jpg

いったいどんなコンセプトで選んだのか分からないアンソロジーでした。
10作品のうち、
いしい作品と恩田作品は既読。
しかもこの作品は同じ作品集に入ってたやつ。
う~ん・・・。

眠りにつく前に読んでも良いのか?という作品も。
YA(ヤングアダルト)向けらしいけれど、
はてどうなのか?
どうにも安らかな眠りにつけそうにない
作品が多く選ばれているような気がしてどうしようもないです。

最後に選者である金原さんと森絵都さんの対談がありますが、
もしかするとこちらの方が
読みがいがあるかもしれませんね・・・。

有島武郎の古典から最近の作品まで
色んな作家の作品を読みたいという人にはいい本なんではないでしょうか。

短劇   ~坂木 司~

tangeki.jpg

坂木さんの最新作はショートショート集。
初めの作品は非常に爽やかな感じのする作品だったのに、
回を重ねるごとに
ブラック、かつ奇妙な、不思議な話が多くなってくる。
ホラーともいえず、ミステリーとも言えず、
なんとも奇妙な不思議な話である。
不気味な感じといったほうが良いかもしれない。

その不気味さに何となく自分の周りを見回してしまう
そんな存在感のある小説集でした。

ある意味非常に怖い作品集でした。

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苗坊の徒然日記
まったり読書日記

踊るジョーカー -名探偵 音野順の事件簿   ~北山 猛邦~

dancingjoker.jpg

推理作家の白瀬は、とっても気羽な友人・音野順が秘める謎解きの才能を見込んで、
仕事場の一角に探偵事務所を開いた。今日も白瀬は泣き言をいう音野をなだめつつ、
お弁当のおにぎりを持った名探偵を事件現場へ連れてゆく。

その事件は5つ。
難事件に思えるそれらの事件も
音野に任せるとあっという間に、真相を暴かれてしまう。
名探偵ではあるが、本人は至ってひきこもり気味の
気弱すぎる探偵である。

友人白瀬とは大学時代の友人というから
二人とも相当の年を取っているはずなのに、
白瀬と音野にかなりの年齢差を感じてしまうのは何故だろう?
それが一番の謎かも。
音野は何だか高校生くらいのイメージだし、
白瀬は40超えてんじゃないか?って感じで
ちぐはぐな感じがしたのがもったいなかった。

この関係は坂木司さんの『引きこもり探偵』シリーズを思い出させました。
もちろん、鳥井のような強さを持ってはいないんですけど、
男二人の関係が非常に似通っているなぁ~。というのが印象。

トリック自体もよく出来ているというか、
なるほど、とうならせるものもあり、
ちゃんと図解してあるので
分かりづらい人にも親切な作品でした。

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苗坊の徒然日記

最初に探偵が死んだ   ~蒼井 上鷹~

saisho.jpg

蒼井さんの新作。

なんだか
『俺が俺に殺されて』に似た感じ。
つまり。。。

探偵が名探偵のような書き方なんだけど、
さて、どこがどうすごいのか、分からないままで
物語が進んでいくし、
なにぶん、タイトルにあるように
最初に殺されちゃうわけなので
探偵の名推理がちょっと空回り。
その好敵手であるはずの警部補もちょっと物足りない感じで・・・。

事件の謎解きもあっけなく、
一生懸命頑張っている警部補がかわいそうになるほどでした。
面白くないわけではないけれど、
やっぱり蒼井さんは短編の方が好きだなぁ。

あ、途中で馬車道の探偵って出てくるんですけど、
御手洗さんのことだろうな。
こういうちょっとしたお遊びは楽しかった。

で、本当に探偵は最初に死んでいたんだろうか?

レモン・ドロップス   ~石井 睦美~

lemondrops.jpg

大好きな友達や家族との日常を、「あたしなりの決意」をもって生きている、15歳の美希。
恋の予感を遠くに見つけて、三日月形のレモンドロップをなめるたびに、
10代だけの特別な時間が結晶に変わっていくーー。
大人になった“女の子”にこそまっすぐに届く、
甘酸っぱいキラキラがたくさんちりばめられた、せつない物語。

男には向かない話しか・・・。

いや、それでも十分楽しめた。
何よりも美希のおじいちゃんおばあちゃんが粋というかなんというか
自分たちの部屋でジャスやらなにやらを蓄音機で流しながら
二人で踊る。
いや、平成の世になっても、そんな華麗な、というかクラッシックな、というか、
ノスタルジックな、というか、
その雰囲気がこの作品のメインテーマよりも心に強く残ってしまいました。

おばあちゃんがおばあちゃんでなくなっていく、
そんな悲しい事実も
でも、前述のシーンがあるだけで
何とか乗り切れてしまうくらい、感動的でした。
こんな老後もいいんじゃない?
そう思えた。

あ、本当に本文のテーマとは全然関係ないかも。

ポテトスープが大好きな猫   ~テリー・ファリッシュ~

potatosoup.jpg

心暖かくなる作品でした。

テキサスに住む老人とその飼い猫。
この猫がその老人の作るポテトスープが大好きで、
魚釣りに連れて行ってもらえなかったと
しばらく家出して
老人でも連れなかったような魚を捕まえてきて、
老人に対して優越感みたいなものを持ったり。

とにかく老人とその猫の生活がなんかほんわかとするものでした。

大人の絵本。
そんな感じのなかなかよい本でした。

エイレーネーの瞳   ~小前 亮~

eirene.jpg

ミステリーYAシリーズ24作目。
どんどん追いつかなくなっているけど、
刊行ペースもかなり落ちているようなので
何とかなりそうです。

かの有名なシンドバッド。
そのシンドバッドは代々弟子を取り、後継者を決め、
魔法の絨毯と魔人をシンドバッドを継承する者へと受け継いでいく。
そんな設定もまずまずですね。
そしてこの23世は女性。しかも男装の。
女性の地位がまだ低く見られていた17世紀のイスラム世界。
そこでシンドバッドとして活動するための男装か、と思いきや、趣味だったり(笑)。

地下迷宮に地下都市、魔人に魔法、恐ろしい怪物。
冒険譚にふさわしいアイテムが続々と出てきて
こういうのが好きな人にはたまらないだろう。
ただ大人向けとは言い切れないのが辛いところですが・・。

そして一つ惜しいのが、ところどころに挟まれる長い場面説明とか
その当時のイスラム世界の説明。
まぁその背景が分からないと楽しめないというのもあるんだけど、
ちょっとくどかったかな。
作者自身がイスラム史を研究してた人だということなので
細かくその辺が描かれている。
が、そこが興を削ぐところでもあって、その点がマイナスポイントかな。

でも、かなり面白く読めた作品でした。

チェーン・ポイズン   ~本多 孝好~

chain.jpg

何が残念かというと、
途中で落ちが分かってしまったことだ。
落ちが分かるまでも
何となく違和感があったんだけど、
落ちが分かって納得。

物語自体は
非常に興味深く読めた。
1年後に安らかな死を迎えることが出来る。
そう分かっていれば、
その1年で何をするだろう。
人生に絶望を感じ、
死を考える人間の前に現れる謎の人物。
「1年我慢すれば楽に死なせてあげましょう。」
その1年をいかに生きるか、がテーマなのかな。

もし自分がそういう立場になったら・・・・
絶望のあまり死のうを思ったことがないので
はて?どうしようか・・・。

1年ってあっという間だし、
そこで新たに生きることの喜びを見出すことが出来るのか、
それともその1年間を楽に死ねることだけを拠り所にして
無為に生きるのか・・・。

なかなか難しい問題だなぁ。

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ほんだらけ
いつか どこかで
今日何読んだ?どうだった??

あれから   ~KERA・MAP~

arekara.jpg

3時間強の舞台で途中15分ほどの休憩も入る舞台は初めてだったので
なかなか最後まで観るのが・・・
辛くて、
と思ってましたが、
そうでもなく、
話にグイグイと引き込まれていきました。

余さんも好きだし、高橋ひとみさんも(海槌麗美の頃から)好きだし、
女優さんを見てるだけでも面白かったです。

友人夫婦の相互不倫を見て、自分の夫婦関係や親子関係を見つめなおす
ニチカ役の余さんの演技がやっぱり一番光ってましたね。
高橋克己さんも笑いを取るだけではなく
シリアスな役が割とはまっていて良かったです。

最後はハッピーエンドだったけど、
実際はそう簡単にはハッピーエンドでは終わらないだろうなぁ~、と
思いつつ、劇場を後にしました

公園で逢いましょう   ~三羽 省吾~

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初三羽作品。

とある公園に集うママ友たちの心の表と裏。
どのママにも過去があり、そしてそれぞれのドラマがある。
それは今の生活からはうかがい知れない。
一見、おとなしそうなママで、人の言いなりになってしまいそうな感じがするのに
その心の中は何もかもを見透かしたような、それでいて強い心を持っていたり。
人は見かけによらぬもの。
もしかしたら薄っぺらな付き合いかもしれない
公園のママ友には見抜けない様々な心の中身が
非常に興味深かった。

他の人にとっては
取るに足らないことかもしれないけれど、
当人にとってはとても重大なことで
もしかしたら自分の一生を決めてしまう出来事だったかもしれない、

感傷的になりすぎず
だからといってさらりと流すわけでもなく
微妙な揺れを感じつつ、読めた。

なかなかいい作品だったと思うけどな。

他の作品も読まなくては。

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ナナメモ
ぼちぼち
しんちゃんの買い物帳
まったり読書日記

時の風に吹かれて   ~梶尾 真治~

tokikaze.jpg

初読みの作家さんです。

タイムマシン物からチョーくだらないと言っていいほどの(もちろんいいい意味で)
作品まで多種多様の、まぁ、SF物といってもいいのかな?
堪能しました。

特に『月下の決闘』のくだらなさ、最後のどうしようもないオチに
身もだえするほどの感動を覚えてしまいました。
いや、これいいわ。
他にもあのアトムや口裂け女を扱ったものも
うまい切り口でなかなか面白かった。

タイムトラベル物が多い作家さんらしいので
これからも追いかけてみようかな、と思いました。

サンタ・エクスプレス 季節風・冬   ~重松 清~

santaexpress.jpg

季節風シリーズも冬を迎えました。
冬というとやっぱり物悲しい、というか、淋しいというか、
そんな気持ちになりますが、
クリスマスやお正月、他にも大きなイベントがあって
結構楽しい思い出も多いんですよね。
だからなのか、
この『冬』では『死』に関する物語が皆無と言っていいほどです。
皆無というか『死』がテーマになっている作品が少ないです。
もちろん、ただ楽しい物語ばかりではなく
身につまされる物語も多く、暗い気持ちになるのも事実ではあるんですが。

ただ、冬には春を待つ楽しみもあります。
寒く厳しい季節だけど、
その先には明るく暖かい春が待っている、
そう思うだけで何だか幸せな気持ちになります。

この作品群の中では
特にこれという傑出した作品は内容に思えた。
ただどれも心にジーンとくる物語でした。
表題作の「サンタ・エクスプレス」での娘を思う母親の心遣いにジーンときたり
夫を亡くした老母の姿を思いやる息子の姿にジーンときたり。

相変わらずツボにはまってしまう重松さんの作品でした。

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苗坊の徒然日記

女学生   ~赤川 次郎~

jyogakusei.jpg


父親の会社から二千万円もの大金を持ち出し、恋人に貢ぐ少女。
女子高を舞台に、生徒と先生の禁煙競争を提案し、教師を翻弄する優等生。
家出少女と勘違いされ、老紳士の豪邸で生活することになるセーラー服を着た“女優”。
殺人犯に似た若い男性教師を追い詰める二人の女子中学生…。

女学生じゃない人もいますが、
女学生をモチーフに書かれた短編集。
どこかで繋がっているんじゃないかと最後まで思ってましたが、
完全に独立したお話のようでした。
この間にまた別のお話が挿入されています。
こちらはある指揮者を巡る男子学生と女学生の話し。

赤川さんの物語は肩肘張らずにすっと読める物語が多く、
ちょっとした空き時間にぱらぱらっと読めるところが、やはりいい。
さらっと読めるのに
その奥底にある人間の『性』がうまく描かれていて
時々ぞっとすることも。
今作でもそのあたりはうまく描かれていて
やはりゾクッとするのです。

訪問者ぶたぶた   ~矢崎 存美~

houmonsha.jpg

1年ぶりのぶたぶたさんは、
神様になったり、先生になったり、伝説のホストになったり・・・
相変わらず八面六臂の大活躍です。

しかし、変わらずかわいいのです。
40を優に超えたはず山崎ぶたぶたさんなのに
何故にこんなに、みんな胸を焦がしてしまうくらい
いとしく感じてしまっているのでしょう。
見かけは本当にかわいいし、
しぐさもかわいい。
でも、でも、中身はしっかりとしたおじさん。
そしてしっかりした考えも持っているし(おじさんだから当たり前だけど)。

訪問者ぶたぶたというタイトルのように
神様としてある家庭を訪問し、
教師として教え子の家庭訪問をし、
伝説のホストとして訪問され、
お菓子の会社のセールスマンとして訪問する。
色んな訪問がある中で
誰もがぶたぶたさんに驚き、でも、最後には心を開き、癒されていく。

ほんと近くにぶたぶたさんがいたら
間違いなく腰を抜かすほど驚くだろうけど、
間違いなくすさんだ心を癒してくれるんじゃないだろうか・・・。

今作でもしっかり癒されましたよ。

なぎさの媚薬7 ラストスマイル   ~重松 清~

nagisa7.jpg

今作では娘を救おうとするフリーライターの男が主人公。
現実の世界ではAV女優になり、その後自殺してしまった娘。
娼婦なぎさを追っていた田山はその事実を知ったとき、
なぎさに会うことが出来た。
人生に辛い過去を背負ったものにしか姿を見せないなぎさに
始めは会うつもりはなかったの言われる田山。
しかし、なぎさに会った田山は何よりも娘の人生を救いたいと思う。
そしてなぎさとつながっていく。

これまでの作品では男女を描いてきたこのシリーズも
今度はただの男女ではなく、親娘・・・。
まさか近親相姦で・・・と思ってしまったけれど、
まぁ、重松さんそこまでえぐくはなかったです。
娘を救いたいと思う田山の気持ちと
その田山を許さないと思って生きてきた娘。
その二人の気持ちが通じ合い、田山が現実の世界に戻ってきたとき、
娘は死なずに現実世界でも生きていた。

相変わらずこのシリーズは性描写が多いのだけれど、
慣れてきてしまったのか
そこまでエロさは感じなくなってきた。
いや、それはまずいかもしれないけれど。
この作品ではただのエロだけではなく
親子、ひいては家族愛に焦点を当て、
現代の親子関係、これでいいのか?と訴えているようであった。


猫泥棒と木曜日のキッチン   ~橋本 紡~

nekodorobou.jpg

冒頭いきなり母親が失踪してしまった。
高校を卒業するまでのお金は残してあるものの
まだ小さい弟と生きていかなくてはならなくなったみずき。

子どもだけ残された家庭・・・映画『誰も知らない』を髣髴とさせる冒頭だけど
この作品はそこまで悲壮な感じはしない。
それよりも何とか頑張って生きていこうとするみずきの頑張りが
微笑ましかったりもする。
そこに足を汚し、サッカーを続けられなくなった健一君が登場し
淡い恋物語も展開されます。

そして道路でひき殺された猫の死骸を庭に埋めるみずきを通して
命についても考えさせられます。

全体的に淡い印象を受けるのだけれど、
内容はしっかりしていて
あとでじんわり来る作品でした。
母親の身勝手を
いつの間にか許してしまうみずきの度量の大きさ、
そのみずきに恋する健一君の一途さ。
なかなかの良作でした。

駅神   ~図子 慧~

ekishin.jpg

通称ヨンバンセンと呼ばれる老人に呼び止められ
運勢を占ってもらう。
しかし、その占いは何が言いたいのか分からない。
そんな占いの結果を主人公である章平と
易の学校に通う人たちが推理していく物語。

易のことが分かっていないと
まったく読んでいてちんぷんかんぷん・・・
巻末に易に関して詳しい説明とかあるけれど、
いちいち読み返すのもめんどくさい。
面白くないわけではないけれど、
何となくハードルの高い小説でした。

謎が解決されても
何となくすっきりしない、
一人取り残された感じで本を閉じました。

で、その謎の老人の素性も謎のまま。
もう少し易に関して詳しくなってから読まなきゃなぁ~。


空とセイとぼくと   ~久保寺 健彦~

sorato.jpg

久保寺さんの新作。
しかし、久保寺さんの作品の主人公は
穏やかな環境の下ではなかなか暮らせない人たちが多いです。
この主人公、零もホームレスの父親に育てられ
学校にも行かない、挙句父親は死に、預けられた養護施設は抜け出し、
またホームレスに戻り、ホストになり、最後はダンサーに。

まぁ、普通、ここまでくるとすさんでしまうはずですが、
主人公、零はすれてないんだな。
何も知らないのは当たり前なんだけど、
非常に性格がいい。
そして何よりも彼の傍らにいて零の本当の家族とも言えるべき犬のセイ。
この一人と一頭の関係に感動さえ覚えてしまう。
お互いがお互いを本当に必要としている。
そんな雰囲気が強く感じられる作品だった。

途中、暴力のシーンなんかも出てくるけれど、
前作に比べればかわいいもんだし、
ただ後半ダンスシーンが多くなって
素人にはその言葉一つ一つが頭に入ってこなく、
零ではないけれど、辞書でも片手に読まないとやってられっか!そんな気持ちにもなります。

最後は悲しいけれど、前向きに終わっているんじゃないかと思います。

星に願いを~さつき断景~   ~重松 清~   

hoshininegaiwo.jpg

1995年から2000年までの5月。
その1日を切り取ったある人たちの日常。

タカユキ、ヤマグチさん、アサダ氏。
年齢も仕事も違うこの3人の6年間の5月のある1日を
淡々と描いている。
そこにはその人の物語があり、生き方がある。
タカユキは高校1年から浪人2年目まで。
ヤマグチさんは30代前半から後半にかけて。
アサダ氏は50後半定年前から60代前半まで。

タカユキは阪神淡路大震災のボランティアとして神戸に行ったその日から
高校の友人だった男の結婚式までを
ヤマグチさんはサリン事件で危機を逃れた日から
娘が仲間はずれにされ、学校を休み遊園地に出かけた日までを、
アサダ氏は娘の結婚の日から
妻を亡くし息子も独立した後の日までを。

その間に起こった数々の事件。
その事件と3人の生活をリンクさせながら
リアルに描いていく。
さすがの重松さんですが、
自分は結局3人のどの人物とも共感できる立場にいないので
ちょっと入り込めなかったかな。
30後半から40代前半にかけての独身男の日常だったら
はまり込んだかも(誰も読みたくないだろうけど・・)

しかし、あの事件もあの地震も
年を経るにつれて、人々の記憶から消えていってしまうのではないだろうか。
あの時衝撃を受けたことも
今となってはそれ以上のことが起こり、
世紀末よりも正規の始めの今のほうが
世も末か・・・と思えてならない。
数年後、この小説を読んだとき、
一体どんな感想が生まれるのだろうか?

10年後、20年後、もう一度読みたい小説である。

バスジャック   ~三崎 亜記~

busjack.jpg

短編集だっただな・・・。

描かれている場所は共通のようでうが、
その登場人物の間に関連はないみたい。

何だか不思議な話ばかりでした。
リアリティの点から見るとありえない話が多くて・・・

あ、そういえば、途中で挫折した『となり町戦争』の作者だった。

なんというか、不思議なというか不条理というか、
入り込むのに時間がかかりそうな・・・
という予感を持ちながら読み始めたけど、
いやいや、すんなりその世界にはまってました。
前半の作品よりも後半の『動物園』『送りの夏』は特に良かった。

なんかいいのかも、三崎亜記。

あ、そうそう、近所の本屋では最近まで女性作家の欄においてありました。
ちょっと本屋としてどうよ?と思いつつ、
別の本屋で買ったんですけどね。


ズッコケ中年三人組 age43   ~那須 正幹~

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43歳になった三人組の一人、ハチベエに裁判所からの通達が。
それは裁判員の候補者に選ばれた通知だった。

来年度から始まる裁判員制度。
その制度をいち早く扱った小説。
今年、その候補者に通知が届いているはずですが、
その先を行く展開に
なるほど、こういう風になるのか、と勉強も出来ました。
が、殺人事件をたった2日で結審させて判決まで言い渡すのか・・・と
ちょっと不安。
もし選ばれたら?
その辺の心理とかあっさり描かれているので
ちょっと物足りなさはありますが・・・。

ここで描かれた事件も何だか後味が悪くて
素人が裁判員をする怖さも合わせて描かれている。

もし自分に裁判員のお知らせがきたらどうするか・・・。
そのときになって慌てないように
今からでも勉強しとかなきゃなぁ~。

七人は僕の恋人   ~大人計画~

shichinin.jpg

クドカンの最新舞台作を見たのは12月の初旬でした。
クドカンと峯村さんの出演がなければ多分見ようとは思わなかったはず。
しかし、
実際見てみて、予想以上のバカバカしさとくだらなさで
腹を抱えて笑ってしまうほどの面白さに大満足でした。
ほんとクドカンは天才だと思った。

オムニバス形式で次々とおバカなコント?演劇?は流れていきます。
も~、本当に笑いどころに無駄がないと言う感じでした。
しっかり計算されているんだろうな、と。
初めてなまで見たクドカンの舞台は
ただただ我を忘れてしまうほどの舞台でした。

あ、もちろん峯村さんもキュートでした。
やっぱりこの女優さんはいいです。

新ほたる館物語   ~あさのあつこ~

newhotaru.jpg

これが完結編。
小学6年生になる春の出来事を綴っている。
ほたる館に持ち込まれた二つの事件。
そこに人間の弱さやズルさ、なんかを見ることが出来るけれど、
ほたる館の人たちは
それを悪意に取らず、ありのままに受け入れようとしている。
特に女将であるおばあちゃんの存在は大きいなぁ、と思う。
こんなおばあちゃんの元で育つ一子は
きっとステキな女性になっていくだろうな、と思う。

このまま終わってしまうのは非常にもったいない気がするけれど、
少女の心を持ったままの一子と別れるのもいいのかもしれない。

このシリーズを読んで
自然の美しさや
人の心の美しさ、
そんなものを思い出させられた。

蒼い月   ~鯨 統一郎~

namida4.jpg

波田煌子シリーズの最終作。
これまでの連作短編から一転して長編作品に。
この作品で煌子の過去も明らかになる。

これまでののほほんとした煌子の印象が
今作品では影を潜めている。
その分、面白みにかける部分もあるが、
これまでとは違う本格的ミステリーの香りを漂わせる。

前作までに出てきた登場人物も総出演で
事件に関わって行く。
がその関わり方が・・・
これまでのこの作品では登場しなかった
殺人やレイプといった事件も登場し、
まったく別物といってもいいかもしれない。

ところどころ、強引じゃないか?とも思える部分もあるけれど、
最後は大団円で終結。
しかし、このまま終わってしまうのはもったいないような気のするシリーズなので
どこかでひょっこりまた始まって欲しいなぁ~と思う。
最後の方で煌子が自分のやるべきことがわかった、と語っているので
そこから始まる物語を続けて欲しいなぁ、と思うシリーズでした。

なみだ学習塾をよろしく!   ~鯨 統一郎~

namida3.jpg

波田煌子(なみだきらこ)シリーズ第3作。
メンタルクリニックの所長として数々のクライアントの心の病を癒し、
警視庁のプロファイラーとして未解決猟奇事件を解決した
煌子が次の職場に選んだのは・・・

なんと塾。
しかも講師としてではなく事務員として。
そこで塾生の悩みをずばり解決していく。
その類まれな観察眼。
見た目は決して24歳の女性に見えないけれど
謎を解かせれば右に出るものはいない。

前2作を読んでいるのですんなりと入ることは出来た。
しかも、前2作よりは起こる事件も塾が舞台ということで
凄惨でもないし、何か変わったことが連続するわけでもないので
結構楽しく読めた。
しかし、ちょっと突拍子もない展開はこのシリーズの売りというか、
そういう風に謎を解くか!?の連続で現実味はない。

まぁ、それを抜きにしても面白かった。

4作目を読むと分かるんだけど、
実はこの作品の最後が次作への繋ぎになっている。
そして第2作も。
なかなかやりますね。鯨さん。


夏期限定トロピカルパフェ事件

tropical.jpg

『春期限定いちごタルト事件』の続編。
高校2年生になった小鳩と小佐内さんの二人は
夏休みに町内の名だたるスイーツを食べつくすことに。
“小佐内スイーツセレクション・夏”と名付けられた
その食べつくしの行程の中に
実は大きな陰謀が隠されていた!!!

短編集でありながら最初の章から実は伏線張りまくりの
実は長編だったみたいなそんな物語でした。
この中で描かれているある事件。
その事件の首謀者は実は・・・。
まさに目から鱗?
途中無理のある展開かな、と思ったら
最後の謎解きで、それもあり、と納得させられる。
まぁ強引といえば強引だけど。

結局この事件がきっかけで
二人の関係も終止符を打つことになる。
この先秋期や冬期があるのかどうか分からないけれど
このまま終わってしまうのはもったいないなぁ。

今作は小佐内さんの『狼』ぶりが際立つ作品だった。
彼女の中学生の頃の姿を垣間見た気もするが、
本当はどんなことがあったのか、それにも興味がわきますね。

11月に読んだ本

11月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4501ページ

乙女部部長 (ダ・ヴィンチブックス)乙女部部長 (ダ・ヴィンチブックス)
読了日:11月28日 著者:吉野万理子
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
読了日:11月27日 著者:米澤 穂信
土井徹先生の診療事件簿土井徹先生の診療事件簿
読了日:11月25日 著者:五十嵐 貴久
コーナー おいしい水コーナー おいしい水
読了日:11月24日 著者:原田 マハ
動機 (文春文庫)動機 (文春文庫)
読了日:11月23日 著者:横山 秀夫
ジョーカー・ゲームジョーカー・ゲーム
読了日:11月22日 著者:柳 広司
とんびとんび
読了日:11月21日 著者:重松 清
RDG レッドデータガール  はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)
読了日:11月19日 著者:荻原 規子
元職員元職員
読了日:11月18日 著者:吉田 修一
小森生活向上クラブ (双葉文庫 む 4-1)小森生活向上クラブ (双葉文庫 む 4-1)
読了日:11月14日 著者:室積 光
リリイの籠リリイの籠
読了日:11月12日 著者:豊島 ミホ
ある日アヒルバスある日アヒルバス
読了日:11月09日 著者:山本 幸久
ふしぎの国の安兵衛ふしぎの国の安兵衛
読了日:11月05日 著者:荒木 源
ちょいな人々ちょいな人々
読了日:11月04日 著者:荻原 浩
スイッチスイッチ
読了日:11月02日 著者:さとう さくら
モダンタイムス (Morning NOVELS)モダンタイムス (Morning NOVELS)
読了日:11月01日 著者:伊坂 幸太郎

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