
4人の作家(加藤 実秋・谷原 秋桜子・野村 美月・緑川 聖司)が
織り成すアンソロジー。
紅桃寮という寮や保養所を舞台に
(但し、ぞれぞれの物語に共通性はない)
その寮の404号室で起きた事件をキーにして
物語は過ぎていく。
紅桃寮という寮で404号室だけが共通項だからか
どの話もそれぞれの作家が自分らしさを出せるには
十分だと思うんだけど、
競作ということを考えれば
もっと設定を限定して
それでどれだけの話の幅が広がるのか、
読んでみたい気もした。
4作品のうち3作品が学校の寮を舞台にしている。
1作は保養所。
どうしても寮というと学校の寮になってしまうのか・・・。
例えば会社の寮とか別の寮での展開とか出来なかったのか。
そのへんは編集者のミスだと思うけど、
舞台が同じだと何だか詰まんなかったな。
で、もう1作も保養所を舞台にしてはいるけど、
結局404号室は刺身のツマ程度の扱いだったし。
もう少し練られた作品が多いと良かったと思う。