FC2ブログ

プロフィール

す~さん

Author:す~さん
最近では本を読む時間が増え、
映画を見る時間が減少。
ブログも色々やってるのに
メインはここ。
どうか見てやってください。
TB、コメント非常に喜びます。


最近の記事


最近のコメント


最近のトラックバック


月別アーカイブ


ブロとも申請フォーム


フリーエリア

現在の閲覧者数:

長崎乱楽坂   ~吉田 修一~

nagasaki.jpg


いかにも『昭和』の匂いのする小説だった。

本当に吉田修一の作品は読みにくいというか
合わないというか、
いや、嫌いというわけではないが、
肌にこうしっくり来ない、そんな作家である。
なのに何故か次の作品を求めてしまうから不思議だ。

この作品は任侠の世界に産まれた兄弟の話だが、
ほとんどを兄の視点から描いている。
兄は自分のいる場所が本当に自分のいるべき場所なのか、
幼いころから考え、
今の場所から逃げ出そうとするが、
結局はその場から出て行くことは出来ず、
最後までその家に留まることになる。
反対に任侠の世界を肌に感じることのなかった弟が
家を出て東京に行ってしまう。
最後には残された兄と母親は家の昔の面影を胸に抱いたまま
同じ家で二人過ごすことを選ぶ。

何故兄は東京に出なかったのか。
そして亡き叔父が住まいとしていた離れで
叔父と同じように絵を描いていたのか、疑問は残る。
6章あるが、時間が飛び飛びで描かれているので
そこまでに至る経緯が良く分からないのが惜しい、といえば惜しいが、
そこに別の余韻も生まれてくる。

最後のシーンで兄に弟に聞こえてきた声は一体なんだったのだろうか?


吉田さんの作品にはよくゲイが登場するけれど、
今回も直接的なシーンはないにしても
たとえば自殺した叔父の描いていた絵が男ばっかりであったとか、
同じように男の絵を描くようになった兄、
そしてその兄が面倒を見るようになった近くに住む中学生。
ちょっとしたところに
そういう配置をしているのが
やはり吉田さんらしいといえば『らしい』のか。
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する


トラックバック

http://pochikun99.blog40.fc2.com/tb.php/260-26342e5a

 | ホーム |