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す~さん

Author:す~さん
最近では本を読む時間が増え、
映画を見る時間が減少。
ブログも色々やってるのに
メインはここ。
どうか見てやってください。
TB、コメント非常に喜びます。


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迷わず働け   ~山本 甲士~

mayowazu.jpg

ヤクザに借金返済を迫られていた三川哲司は、
中学の同級生伊部に偶然会う。
これから入社するという会社に嫌気がさしていた伊部とうりふたつだった三川は、
身代わりで、その会社で働くことにする。
しかし、そこでは派閥争いもあり、
リストラが行われようとしている会社で
新入社員から既にお荷物扱いだった。
今まで取引のない会社の常務と、どうやって知り合うのか。
八方塞がりのなか、大ファンの歌手の歌詞が、
仕事をするうえで啓示となった。

かなり面白かった。
ちょっとむちゃくちゃなところもあるけれど、
それが気にならないくらいでした。

仕事をしていくうちに
哲司と伊部それぞれが少しずつ
変わっていく。
それがお互いにとってプラスになっていくので
読んでいてストレスもたまらない。
ただいつバレてしまうのか?
このまますんなり行くのか、という
ハラハラドキドキ感もあり、
最後まで飽きることなく
読めました。

お薦めです。

戻る男   ~山本 甲士~

modoryotoko.jpg

ある日、一発屋の作家・新居航生に届いた過去へのタイムスリップ案内状。
タイムスリップなど不可能、新手の詐欺かと手紙を破り捨てようとするが、
航生には、いじめられっ子だったこと、女に手痛くふられたことなど、
心の古傷となっている戻りたい過去がいくつもあった…。

山本さんのタイムスリップ物。

毒気はそう多くないかな。

もちろんタイムスリップなんて出来るわけないと思っていた新居が、
実際にタイムスリップし、過去の出来事を変えてしまう。
しかし、変えるといっても歴史が大きく変わるようなことは出来ないし、
大勢の人が目撃するようなことも出来ない。
非常に限定された行動しか取れないタイムスリップであるが
過去の嫌な思い出を清算できる。
なんともいい話のようだけど、
実は裏があって・・・・。

タイムスリップ物なんだけど、
なんか違和感があった。
過去を変えれば、当然本人の記憶も
本来の過去のことは忘れなくちゃいけないのに
本来の過去と新しい過去の2つの記憶を持っているのは
やっぱり変だよなぁ~と思いながら読んだ。

まぁ、最後のオチを読めば
なるほどね、と納得はできる。

大事なのは過去を変えることではなく過去と向き合うこと。
過去と向き合うことでまた新しい未来へ向って歩いていける。
それがこの本のメッセージではないかな。

面白くてあっという間に読めました。




ひろいもの   ~山本 甲士~

hiroimono.jpg

冴えない毎日を送っている人々が
あるものを拾ったことから
自分に自身を持つことができ、
自分を変えることが出来た・・・。

拾ったものは、バッグだったり、サングラスだったり、
警察手帳だったり、ハンドグリップだったり、腕時計だったり。
それが自分を変える品だとは気付かずに拾った当人たちは
知らないうちに自分を変えていく。
山本さんにしてはかなりハートウォーミングな物語ばかりで
社会に対する捻りの効いた皮肉さはなかったけれど
とても本当に心温まる話ばかりでした。

何も出来ない、自分では何も帰られない、と思ってた人たちが
ほんのちょっとしたきっかけで
変わってしまう。
そうそう、あるんだよ、こんなこと。
自分には起きたことないけど、
きっと自分を変える何かに出会ってるんだろうな、と
自分の過去を振り返りたくなりました。
自分のターニングポイントになるはずだったもの
見逃してしまってるんではないか、なんて
不安にもなったり。

とにかく、これまでの山本さんの作品とは一味も二味も違う
この作品を楽しんでもらいたいなぁ。

ばす   ~山本 甲士~

basu.jpg

外来種ブラックバスを巡る人々の悲喜こもごも。

ブラックバスが在来種の減少の一因となっている、という話はよく聞く。
一方でバス釣り愛好家の数も多く、スポーツフィッシングとしての人気も高い。
双方の言い分も分かるし、
どちらがどうこう、ということをバス釣りもしない自分が語るのもなんですけど・・・。

山本さんの「ばす」でも
双方の言い分をしっかり描いている。
どちらかに加担するわけでもなく、
淡々とバス釣りに関係している人々の災難を描く。
もちろん、それはバス釣りをする人だけではなく、
バス釣りに反対する人にも災難は降りかかる。
ということはバスがいなくなればいいのか!?という展開になりそうだけど・・・。

バス釣りに魅せられ、見境がなくなってしまった人たち。
在来種保護を打ち立てバスやバス釣り人を攻撃する人たち。
うまく共生できないものだろうか。
傍から見てると、ほんとどっちもどっちだなぁ~、と。

でも本を読んでいくと
何となくその魅力も分からないわけではない。
まぁ自分はやらないだろうけど、
いったんやってしまえば、
はまってしまう人も多いだろう。
物語の中でもバス釣りに反対しているのに
ひょんなことからバス釣りの魅力に目覚めてしまった人もいるし。

物語の中にもあるように
うまく住み分けられればいいのかな、と。
行政がうまく主導していかなければいけないんじゃないの?
魚にはきっと罪はないんだよね。

しかし、
この物語に出てくる人たち、
バスのせいで仕事を失ったり、人を怪我させたり、
事件を起こしたり、新聞沙汰になったり警察沙汰になったり。
本当に災難が降りかかってくる。
バスに関わるとやっぱり危ない?

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しんちゃんの買い物帳

あたり[魚信]   ~山本 甲士~

atari.jpg


ふと手にした釣竿。釣りの面白さにハマった主人公たちに起きた奇跡とは?
釣りを通しての人々の心の交流を描く幸せ満点の連作集

何気に釣りをしている人と知り合い、
釣りの面白さに触れ
自ら釣竿を手にして魚を釣り始める。
そこで出会う人々が、奇跡的な繋がりを持って
一つの奇跡を起こす。

自分は釣りをまったくしない人なんですけど、
ここに登場する人たちも
ほとんどがつりに興味のない人たちばかり。
そんな人たちが、
つりに興味を覚え、釣りにはまり、
釣りを通して人との交流が深まる。
それこそが奇跡だった、と思う。

辛い人生を送ってきた人、
悩みを抱えている人、
罪を犯しそうになっている人、

そんな人たちが、1本の釣竿で、自分の人生を変えてしまうような
奇跡的な出会いを見つける。

すごく心が温かくなる話ばかりでした。
これを読んで釣りをするのも、悪くはないかもな、と
ちょっとだけ影響を受けてしまうほどでした。

どろ   ~山本 甲士~

doro.jpg


人生転落劇場!

ちょっとした誤解から嫌がらせがどんどんエスカレート。
犬の糞を玄関先に投げ込む、
偽の出前を注文する、
花壇の花を引きちぎる、
花壇に除草剤をばら撒く、
なんてうちはまだかわいい?

少しずつエスカレートし、
終いにはお互いの命まで削りあうようになってしまう。
そして、家庭も仕事も失っていく。

傍から見ると、なんてバカらしい、なんて思えるけど、
当事者にとっては、
まさしく生きるか死ぬかの問題。
しかし、ここまで行ってしまうものなのか?

プライベートでも仕事でもストレスの溜まることは多い。
特に対人関係においてはその度合いも強くなる。
だから、ちょっとしたことがきっかけで
何もかも分からなくなるくらい、
ヒートアップしてしまうのも分かるような気がする。

普通の生活を送っていたのに、
いつの間にか人生をどんどん常軌を逸した行動を
取るようになってしまうのは
この前に読んだ『かび』でも経験したけれど、
実は自分にもその可能性が無いとは言えないのが怖い。

人生転落・・・したくないなぁ~。

TBさせていただいたブログ
ほんだらけ
しんちゃんの買い物帳

ALWAYS 続・三丁目の夕日   ~山本 甲士~

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映画にもなった漫画『三丁目の夕日 夕焼けの詩』
そのノベライズ版が『ALWAYS 三丁目の夕日』
11月には映画の続編も公開されるということで
この作品は漫画と新作映画の脚本を原案に、
ノベライズ化されたもの。

漫画の方は全巻持っているので
作品の中のエピソードも覚えのあるものが多かった。
漫画としてではなく小説として読むと
自分の思い描く世界が広がっていって
これはこれでいいなぁ。
でも登場する人物は漫画の中の顔がしっかりと
でてくるんだけど。

最後の章はいかにも映画向けの内容。
茶川が主役だけれれど
漫画の茶川ではなく、映画で吉岡秀隆の演じた茶川風で
漫画のファンとしてはそこがいまいちでした。
映画の方は評価が高かったけど、
原作ファンとしては
許せない部分もあったりして・・・。

昭和30年代。
当然知らない時代なんだけど、
懐かしさが溢れています。
田舎の40年代は
都会の30年代に等しいのか!?と思ってしまいますよ。



かび   ~山本 甲士~

kabi.jpg


これは・・・
普通の主婦だったはずが・・・
日々の小さなことに不満を抱きつつも
でも自分は普通の主婦だと思っていた・・・。
なのに、
夫の病気が引き金になり、
少しずつおかしくなっていく。
自分でも気付かないうちに
少しずつ心が病んでいく。
そして最後には・・・

普通の主婦が徐々に壊れていく姿が
奥田英朗の『邪魔』に通ずるものがあって
その怖さと尋常のなさに引き込まれていきます。
ちょっと歯車が狂っただけで
人間はどんどん落ちていくんだな、と
そんな怖さを思い起こさせる作品でした。

夫に対する会社の仕打ち。
それに怒る主婦。
仕返しとばかりに行う復讐の数々は
人間が奥に持つ本当の怖さを思い出させるものでした。
まぁ、ちょっと子供じみてはいるんだけど、
こんなことされたら社会的にはやっぱり嫌だな、と
思わざるをえないえげつなさが、凄かった。

そして言葉は関西弁。
標準語で喋られるよりも
なんだか怖さが増していくのは気のせいでしょうか・・・。

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ほんだらけ
本を読んだり・・・

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