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Author:す〜さん
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モップガール   〜加藤 実秋〜

mop.jpg


ドラマの原作だということですが
ドラマを見ていないので
先入観なく読めました。

普通の清掃会社かと思いきや、
事件・事故現場の清掃も請け負う宝船社。
社長を始め社員はみんなちょっと変わり者。
そしてそんな会社に勢いでバイトに入った
主人公桃子もやっぱり変わり者・・・。

4編からなる短編集。
事件や事故の清掃をしていると、急に体に異変を感じるようになる桃子。
その異変はどこから来るのか?
事件・事故を詳しく調べていくうちに
桃子や変わり者の社員たちはその真実を突き止めて行く。

まぁ、血どばぁーーーー、脳ミソぷしゅーーーーの世界だと
最初に言っておきながら
あんまりそうでもなかったよな。
まぁ、それはそれでいいんだけど。
話自体はミステリーと呼んでいいのか?
まぁ事件事故がらみだし、
しっかり探偵っぽくやってるし、
ミステリーはミステリーなんだろうけど、
なんとなくすべてにおいてコメディーっぽくて読みやすかったです。

刑事のコンビが里見に横内・・・
初代水戸黄門の助さん格さんコンビの名前を拝借して
時代劇マニアな桃子との接点をこの辺で垣間見せるところは
面白かったけど。

最後の章で
さらに続編がありそうな予感。

ドラマとはまったく別物のようなので
小説だけを楽しめればいいかな、と。

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ラットレース   〜方波見 大志〜

ratrace.jpg


死んでしまったインコを埋葬しようとしていた中島と片里名。
その死んだインコの下からゆっくりと何かが生えてくる。
それは・・・半透明のオッサン!?
片里名はそのオッサンに取り憑かれてしまう・・・
彼女を救うべく、オッサンの死の謎を追いはじめる後輩の中島。
決して口に出してはならない、ある想いを抱いて―。

徐々に女子高生である片里名の体を乗っ取ろうとするオッサン、長里。
それを食い止めようと必死になる中島。そしてクラスメートの岡部と伊藤。
オッサンの謎を追ううちに明かされる中島の秘密。
片里名は無事オッサンの霊から解き放たれるのか?

オカルト大好きな岡部の活躍ぶりに笑いを誘われる。
霊感ありまくりなのにそれを否定しようとする伊藤の無駄な頑張りが
涙を誘う。
そして中島の本当の思いは、片里名に届くのか?

ポプラ社小説大賞を受賞した方波見氏の第2作。
前作よりこちらの方が面白かった。
プロローグがいったいどう本編に絡んで行くのかと思ったら
そういうカラクリだったのか、って
まぁ、よくあるパターンではあるけれど。

何しろ登場人物の変さ加減が凄くいい。
岡部や伊藤という一見正反対に見えるこの二人の
存在がこの物語を面白くさせているように思える。

事件の顛末は、
あまりにも安易かな?とは思うけれど、
これはあくまでも謎解きの物語ではなく、
高校生たちのひと夏の体験譚だと思って読めば
わりと清々しく読めるかも。

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ナナメモ

海辺でLSD   〜川島 誠〜

LSD.jpg


7つの物語の連作短編集。
長いものから短いものまで
雑誌に掲載された時期もまちまちなので
なんとなく違和感があった。
悪くは無いんだけど、
主人公の弱さ、脆さ、危うさ、不安定さが
好きになれない理由かもしれない。
主人公の対照的な二人の兄の描き方も
ステレオタイプ的であまり好きになれなかったなぁ〜。

部活にバイトにアバンチュール(?古っ)
色々目を向けさせているけれど、
どれにも集中できなくて
そこが残念でした。

まぁ、現役の高校生ってきっとこんなものなんだろうけどね。


旧怪談   〜京極 夏彦〜

hurukaidan.jpg


とりあえずは児童書になるらしい。
確かに文字も大きいし、
ルビもふってあるし。
子供が読むにはちょうど良い長さだし。

怪談とはあるけれど、
そこまでおどろおどろしい話が出てくるわけではなく、
不思議な話が多い。
もちろん恐ろしげな話もあるんだけど、
語り口が緊迫した感じではないので
恐ろしいという感じはしない。
よって子供向けにはいいのかも。
大人が読むにはちょっと物足りないかな。

併録してある古文の方も読むとより楽しさはでてくるかな。

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粋な提案
まったり読書日記

学食の黒澤さん   〜黒澤 健治〜

gakushoku.jpg


『生協の白石さん』の二番煎じ、と思われてもしょうがないのかな。
本人はいつか本を出せればいいなぁ〜と思ってたのが
白石さんに先を越された、って言われてますが、
どこの大学でもきっとこんなやり取りはずっと行われてきたんだろうな〜。
まだまだ隠れたひとことカードの存在があるんだろうな。

白石さんの方がコメント記入者とのやり取りにほっとさせるものがあるように
こちらの方もほのぼのとしたものがある一方、
白石さんの方にはなかった黒さ、もたくさん。
本音でずばり!言い放つものもあれば、
適当にあしらっているようなものもあるし、
もちろん、親身になってるものもあり、
突き放した感じのものもある。

あ〜こちらの方が、なんとなく人間臭いかも、と思ってしまいました。
表があれば裏もある。
いいことばかり書いてらんね〜よ、って気概(?)も見せてますよね。
そんな感じであっという間に読みきれるものです。
白石さんの『白』と黒澤さんの『黒』
故意なのか、偶然なのか
内容も見事に対照的なものも多くて
わりと面白く読めました。

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〜circle〜

幸せな嘘   〜きむらゆういち〜

happylie.jpg


『あらしのよるに』のきむらゆういちが書き下ろす純愛小説。

展開が余りにもベタ過ぎる。
ドラマ制作の前に逃げ出した新進脚本家と
逃げ出したところで出会った一人の女性。
最初は反目しあっていたが
あるときをきっかけに恋人同士に。
すれ違いを重ねながら
最後はハッピーエンド。

以前にも同じような小説やテレビドラマを
何度も読んだような、見たような、そんな感想を持ちました。
展開は読めるし、
最後はこうなるだろう、って言うところも予測できる。
まぁ、安心して読める作品ではあるけれど、
それ以上のものではない。

どのエピソードも使い古された感が否めないが、
悪くはないと思う。

酒井家のしあわせ   〜呉 美保〜

sakai.jpg


映画のノベライズ版です。

友近が出ているということで買って読んでみた。
主人公はその友近演じる女性の息子。
その息子を通して母親の再婚相手になる男『あの人』との
関係を描く。
もちろん、それだけではなく、息子(次雄)の16歳までの人生を
いろんな出来事を踏まえながら描いていく少年の成長物語である。

幼いころに父親と兄を事故で失った次雄は母親と父親の実家で生活していたが、
母親の再婚とともにその家を出て新しい生活を始める。
しかし、新しい父親は『好きな男ができた』と家を出てしまう。
納得できない次雄だが、
父親を『あの人』としか呼べない次雄は複雑な心境だった。
が、ある祭りの日、『あの人』を偶然見つけた次雄は
真実を知ることになる。

筋としては今までに何度も使われているもので、
母親の元を去る時の『あの人』の理由が
『好きな男』ができた。女じゃなくて『男』
ここに作者のイマジネーションの低さが現れていてものすごく嫌な感じがした。
ゲイにしてしまえば、それで納得できるだろう?みたいな
安易な設定に、まぁ、初小説ということを差し引いても
なんだか安易過ぎて嫌だった。
実際そうではないんだし、
もっと、『おっ!?』って思わせる理由を考えられなかったのか、と
そこが残念だったな〜。

友近好きなんで、映画も見てみたい今日この頃です。

階段途中のビッグ・ノイズ   〜越谷 オサム〜

bignoise.jpg


部員の不祥事により廃部決定になった軽音楽部。
たった一人の部員になってしまった啓人は
幽霊部員だった伸太郎とどうにかして軽音楽部存続を勝ち取る。
その条件は厳しいものだったが・・・。
その後、勇作、徹というメンバーを集め、
高校生活最大のイベント田高マニアへの出場を決める。

すごく良かった。
高校生の、本当に青春してる、って感じの話しで
もちろんそこには青臭さなんかもあったりするんだけど、
とおの昔に高校生活を終えてしまった自分にも
懐かしさというか郷愁というか
そんな気持ちを思い起こさせてくれた。

どの登場人物も個性的で
そこは確かにテレビ的な感じもするけど、
読んでて爽快感を十分に感じる物語でした。

楽器はできないけど、
出来てたら違う青春時代を遅れたかもなぁ〜、なんて思いましたね。

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